作品詳細

一千暦の帰り道

一千暦の帰り道

高嶋樹壱

果てしのない〝時間〟を越えようと願い描かれた〝歩行/飛行〟

著者渾身の第一詩集

友達、そんなものではない
恋人、それも違う
ノオト
おまえの村に昔からあった名で呼ぶ
ひとりひとりのはずなのに
背中をいつからか重ね合っていたい、誰か
たとえば天地や昼夜のように
理由もなく越えようとして
理由もなく時に長居をゆるしてしまう
おまえに懐かれるのには
十分な時間だったようだけど
でもおとなしくしておいで、ノオト
もう一度だけ嵐を抜ける
その途中で僕たち
一緒にぶっ壊れたって構わないと信じている

「旅の子ノオト」より抜粋

詩集
2024/11/25発行
A5 帯付

1,870円(税込)