作品詳細
夕末文章
夕まぐれ 出会うはずの音だった
気鋭の詩人が目指した〝物体としても完璧な〟詩集!
白い紙に吸い込まれるような灰色のインクで綴られた詩篇。完全無欠な詩集という物体は存在し得るのだろうか。アートの極限に向かう淡い道筋。この本に出会った瞬間から、佐藤勇介の世界は始まっている。
見えないもの?
笑い合って
聞こえない 音
絹のパンツが揺れていた、 足元
はまるで 狐色の
底の無い程の
表面の水。でもね
捜しても遅いのだ、寒くて
足が一歩も
( ※ より)
表紙は巻かず、ガーゼの下には背丁がのぞく
白い本文用紙にすい込まれそうな灰色の文字
天と小口にはこだわりの'チリ'
詩集
2015/02/15発行
A5
簡易コプト製本(コプティック製本)