作品詳細
やんちゃ坊王国
ブルガリア児童文学の古典、本邦初訳
――あの子たちと二、三日いっしょに過ごしてごらんなさい。すっかり良くなりますよ。おばあさんの悲しみは笑いに吹きとばされちまうでしょうよ――
ボシーレクのこの本では、生きていることの大きな喜びと讃歌、子供が持っている優しさと粗暴さがよく表されていると言えるでしょう。また、厳しいおとなの目からすれば受け入れがたいことであっても、主人公の子どもたちの、あるいは無邪気な行い、あるいは無鉄砲な行為が大成功をおさめています。子どもたちは、よく遊び、騒ぎ、いたずらをして、ツォツォラーナおばあちゃんから痛いおしおきを受けますが、彼らにしても、頑固者のおばあちゃんにしても、心の奥深くでは生きていることの喜びを感じ、人間を愛する気持ちを持っているのです。――カーメン・カルチェフ(原版編者)
ブルガリアで今なお国民的な人気を誇るやんちゃ坊パチランチョの物語。親友への手紙の形式で語られる出来事は、(多くは意地悪なツォツォラーナおばあさんとの戦いの日々だが)生の喜びに満ち溢れ、人生の真の知恵を教えてくれる。
作者のラン・ボシーレクはブルガリアの著名な児童文学者。ヴァジム・ラザルケヴィチによる挿画も物語のユーモアを引き立てる。
海外児童文学
2017/12/25発行
A5判
並製
挿画:ヴァジム・ラザルケヴィチ
1,650円(税込)