作品詳細
雲知桃天使千体像
蒙古斑見せ合う桃族恋の人
2016年から2017年にかけて、テラコッタ作品を千体超作りました。なぜ千体かというと、円空千体仏も頭の片隅にありましたが、2015年11月、才気溢れる若い作家・谷口正造の個展で、広い会場に大小千点の作品が天地左右傍若無人に展示されているのを見たのがきっかけでした。千点、すごいなあ! 千という数字には永続性のイメージもあり、仏教では「無量円満」を指すのだそうですが、僕の場合そんな高尚な概念は似合いません。「雲知桃天使千体像」というのは、頭に雲知(うんち)を載せた童子千人のイメージです。うんち=雲知=雲を知るという当て字は童子の手柄でしょうか。(あとがきより)
千体のテラコッタを制作し、撮影、詩と句を配した渾身の写真集。その製作中、作者の胸に去来した去っていった人々への思い。雲知(うんち)童子が安らかな気持ちを与えてくれるのは、それが精霊となって戻ってきた大切な誰かだからなのかもしれません。
写真集
2017/07/07発行
138×258
特殊上製本
写真:添田康平 デザイン:井原靖章
2,954円(税込)