作品詳細
ツグミの家
遠い日の、うた声がきこえる
ツグミと顔を合わせたことはないが、微笑を含んだ山田さんの眼にじっと見詰められると、やはりこの方のお住まいには、「ルレ・カントメルル」という表札がかかっているにちがいない、と思えてくる。おだやかな明け暮れをモチーフにした詩の中に、強い哲学性をもつ言葉がふいに現れ、私を驚かす。つぐみが声を揚げたのだ、と私も微笑して耳をすます。―新川和江
2010/09/01発行
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ツグミの家
遠い日の、うた声がきこえる
ツグミと顔を合わせたことはないが、微笑を含んだ山田さんの眼にじっと見詰められると、やはりこの方のお住まいには、「ルレ・カントメルル」という表札がかかっているにちがいない、と思えてくる。おだやかな明け暮れをモチーフにした詩の中に、強い哲学性をもつ言葉がふいに現れ、私を驚かす。つぐみが声を揚げたのだ、と私も微笑して耳をすます。―新川和江
2010/09/01発行