作品詳細
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上條道夫写真集 路傍 ‘michibata’
―僕は無を感じ、無が僕を満たした。―
一人の男が死を前にさまよい歩いた東京。男が路傍で見た景色がそのままここに閉じこめられている。上條道夫はこの写真集の仕上りを目前にこの世を去った。
ぼくがいつも見慣れている渋谷の駅前の交差点の風景でも、上條さんのカメラのレンズが捉え、印画紙に焼き付けられると、まったく見えていなかったものが見え、あたりまえの日常の風景の中にとんでもない人間ドラマが潜んでいるということに気付かされる。地下へと続く階段を撮影した一枚の写真にしても、それを見ていると、自分がこれから下りていくのか、それともこれからそこを上ってくる誰かと出会うのかといろんなことを考えさせられ、写真の中にいくつもの詩が存在していることを発見する。―中川五郎(栞文より)
写真集
2015/10/10発行
箱入 カード写真集
栞文:中川五郎、末森英機/発行:七月堂
※価格は送料込みの料金です。