作品詳細
彼方
超現実的世界のサスペンス
あなたの住む町で 大規模な爆発事故が起きる いつもあなたの住む町で
そのたびごとに閃く わたしは何も知らないくせに 何かを、少なくとも爆心地の惨状については 知っているような素振りで
あまりに光を浴びすぎた この目は白く濁って 頻繁にまばたきせずにいられない
あなたのもとに向かう 通い慣れたはずの道のりでさえ 距離をはかりかねている
(「事件の核心」)
詩集
2007/07発行
A5変