作品詳細
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七月堂叢書 2
叢書版 声を聞きたい
声が聞こえてくる歌を作りたい。
そして、私の歌の言葉が声となって
誰かのなかを流れる日があるなら、うれしい。
2014年に単行本で発行し絶版となっていた江戸雪歌集『声を聞きたい』が、七月堂叢書シリーズ第二弾として復刊しました!
たわたわとまぶしい朱欒こえあげて泣いた私はきのうのわたし
いま空がね、風がね、などと言いながら言葉がなにを伝えてるだろう
あさがおの蔓あちこちにぶつかって夏にはいつも自転車なくす
この窓をすぎて地上に下りていく雨は雨だよ比喩にはしない
くらくらと飛んでる鳥を見ていたら誰かに云ってしまいそうな恋
未知の場所 声にしたことない言葉 雨にぬれつつ考えている
なんでこう伝わらないかと見あげたる夕べの雲はぜんぶ紫陽花
そこにいてそこで見ていて立ち上がることがどういうことか見せるから
わたしには言葉があるとよろこんで海にむかって歩いたずっと
歌集
2021/05/20発行
四六判変形(110x160)
並製カバー付き
1,650円(税込)