作品詳細
インディアンサマー
余命宣告の極限で編まれた魂の詩篇
第三詩集として準備されていた遺稿詩集。彼が遺した詩に描かれた美しい海、八丈島の自然。詩人の魂は今もそこに遊ぶだろう。
穹と海 まぐわう/ひかりとやみの はざまに/浜万年青 かげろい/蝶 ひとひら/たは とひ/とは たひ/あたしは 羽化の/悦楽に 酔い/しおかぜ まかせ/まひるの銀河 さすらい/日輪 オーロラ/氷河 珊瑚礁 めぐる/ひと夏の 恋うる/あつき ことの葉/せいひつの 水ぎわを/さやかにわたる/碧い翅音 美しく/たは とひ/とは たひ/短命なので/ことさら はなやかに/きららめき
(「蝶」)
詩集
2014/12/16発行
A5
並製 カバー付